10-FEET 第ゼロ感 徹底考察 完全版 ~名作を名作に導いた歌詞~[THE FIRST SLAM DUNK]

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スニ子

10-FEETさんの第ゼロ感は作品とマッチしててホントにいい曲だった!

こーちゃん

歌詞が少し複雑な表現だった気も…きっと意味が隠されてるはず!徹底考察してみよう‼

目次

曲紹介 10-FEET 第ゼロ感

こーちゃん

この疾走感‼さっそく、徹底考察していこう!

「群れを逸れてしまった獣」「夢」「砂」

群れを逸れて夢を咥えた
それが最後になる気がしたんだ
獣は砂を一握り撒いた
それが最後になる気がしたんだ

「群れ」=「宮城家
映画の背景である父と兄が亡くなってしまったリョータの生い立ちの連想。
また、ミニバス時代にソータと比較されるプレッシャーや、湘北入部当初も周りのメンバーとそりが合わないことがリョータの群れを逸れる原因となってしまった。

映画『THE FIRST SLAM DUNK』#PROLOGUE より

「夢」=「山王に勝つ」
兄ソータは山王に入ることではなく、「山王に勝つ」とリョータに想いを語っていた。
※ソータがリョータに見せた雑誌が、赤木の原点の雑誌と繋がる。

「獣」=「リョータ」
悔しくてやるせなくて、沖縄の砂を握っては撒いたリョータのはかない気持ちと、「それが最後になる気がしたんだ」の歌詞からリョータの切ない気持ちと覚悟が垣間見える。

「約束の夜」「静寂の朝」「遠い星の少年」「約束の飾り」

不確かな夢叶えるのさ 約束の夜に
微かな風に願うのさ 静寂の朝に
遠い星の少年は
その腕に約束の飾り
まだ旅路の最中さ 幻惑の園に

「約束の夜」「静寂の朝」
インターハイ出発前日のと当日の
その夜はリョータと兄ソータ誕生日だった。

母カオルはソータの試合のビデオを見ていた。その姿を見たリョータは母宛に手紙を書く。
「生きてるのが俺ですみません」と最初書いたがその手紙は捨て、バスケだけが生きがいで、続けさせてくれてありがとう。
兄ソータが立つはずだった舞台にオレが立つことになりました。と感謝の手紙を書く。
その手紙をリョータが出発の朝、静かな(静寂)海辺で読む母カオルの姿があった。

映画『THE FIRST SLAM DUNK』CM15秒 より

「遠い星の少年」「亡くなった兄ソータ」「腕に約束の飾り」「兄ソータのリストバンド」
「まだ旅路の最中さ 幻惑の園に」は兄の目標でもあった山王に勝つことへの挑戦と、最強山王の未知の強さ、インターハイの晴れ舞台を表現している。

映画『THE FIRST SLAM DUNK』公開後PV30秒 より

「霞んで消えた轍」「手負の夢」「それが最後になる気がしたんだ」

霞んで消えた轍の先へ
それが最後になる気がしたんだ
手負の夢を紡ぎ直せば
それが最後になる気がしたんだ

轍(わだち)とは前任者が作った道などの意味で使われるが、
「霞んで消えた轍」は亡くなった兄自身とソータが目標にしていた「山王に勝つ」を指す。

「手負の夢」は父を亡くし、兄を亡くし、引っ越し先の湘北でも最初うまくいかなかったリョータの葛藤が表現されている。
「それが最後になる気がしたんだ」は合計4回登場するが、リョータの切ない気持ちと覚悟が伺える。

「熱砂」「命綱」「サーカス」「加速」「雨上がりのシャンデリア」

熱砂を蹴り抗うのさ 約束の前に
命綱は無いのさ サーカスの夜に
まだ旅路の最中さ
あの場所に加速するさらに
雨上がりのシャンデリア 幻惑の園に

「熱砂を蹴り抗う(あらがう)」
リョータが一人沖縄に帰省したシーンを思い出させる。
リョータは秘密基地へ行き、「なんでかな…俺かあちゃんを困らせてばっかりだ…ソーちゃんがいれば…」と、なげき大泣きします。
しかし、リョータは吹っ切れた様子を見せ、ドリブルの練習、砂浜でのシャトルランを行います。
沖縄の熱い砂を蹴り一皮むけたリョータ

映画『THE FIRST SLAM DUNK』予告 より

雨上がりとは、何度も這い上がり困難を突破した湘北を表現。
「シャンデリア」=「試合会場の体育館」

命綱のないサーカス
山王への挑戦を意味していると思われる。後に引けない、「がけっぷち」の湘北。
「旅路の途中」が意味するのは、全国制覇という長い旅の二回戦が山王であること。
「加速」はリョータのスピード感を表現するのにぴったりのワードだ。

「雨上がり」
後半沢北との1on1で力の差を見せつけられた流川。しかし、周りを活かすためにパスを覚えた流川が再び流れを変える。1on1で沢北の「ヘナチョコシュート」をやり返す。

映画『THE FIRST SLAM DUNK』PV -THE LAST – #11より

更に、沢北を桜木&赤木でブロックするのだ。

映画『THE FIRST SLAM DUNK』PV -THE FIRST-より

その時、外の天気は今までの雨が噓のように晴れ渡る。

Swish da 着火 you

Swish da 着火 you
Swish da 着火 you
Swish da 着火 you
Swish da 着火 you


Swish da 着火 you」=「炎の男三井寿」
Swishとは一般的にはシュッ、ヒュッと音が鳴るという意味だが、バスケット用語でリングに触れることなくネットを通過するゴールのことを言う。
そこから、名セリフ「静かにしろい この音が……俺を蘇らせる 何度でもよ」は誰もが好きなスラムダンクの名セリフではないでしょうか。

映画『THE FIRST SLAM DUNK』#CHARACTER より


また、第ゼロ感では「Swish da 着火 you」が合計8回歌われているが、これは三井が山王戦で決めた3Pの数とリンクしている。三井は山王戦で3Pを8本とフリースロー1本で合計25点決めているのである。

キャプテン赤木と素人桜木

迷走 smash
Dribble trapper
Kidding me now?
迷走 smash
Dribble trapper
Kidding me now?

「迷走」=「キャプテン赤木
河田との直接対決との敗北で自分を見失い回りが見えなくなってしまう赤木。集中力を欠き、河田にファウルをしてしまい倒れこむが仲間に引っ張られ起き上がる赤木。

映画『THE FIRST SLAM DUNK』CM15秒より

そして、吠える赤木。smashとは打ち砕くなどの意味で使われるが吠えて吹っ切れた赤木に非常にしっくりくる。
劇中では魚住のシーンはないが、赤木の手を取って起き上がるシーン…とても好きだ。

Dribble(ドリブル)trapper(トラッパー)はバスケを連想させる言葉そのままであり、
「Kidding me now?」は「冗談でしょ?」などの意味で使われるが、素人桜木の「ヤマオーが俺が倒す‼」や規格外のジャンプ力やスピードの桜木にぴったりの言葉だ。

映画『THE FIRST SLAM DUNK』PV -THE LAST – #10より

Coyote steals the sound and pass

Coyote steals the sound
Coyote steals the pass
Coyote steals the sound and pass

「Coyote」はイヌ科の小動物。序盤の歌詞にも出た「群れを逸れた獣」とリンクしている。

「steals the sound and pass」は直訳すると音とパスを盗む。
チビの切り込み隊長のリョータが音(空間)とパスを盗む(スティール)という遊び心のある表現だ。

映画『THE FIRST SLAM DUNK』PV -THE FIRST-より

Pass code a “Penetrator”

Pass code a “Penetrator”
ベース Bebop!
ゲット triple! Buzz up ビート!
ワンラブ and marcy!
Bebop! Heat check!
Vasco da Gama ビート!

「Pass code」(パスコード)、本人確認のための認証番号のようなもの。
桜木&リョータで炸裂した奇襲がパスコードを連想させる。

「Penetrator」はバスケ用語でペネトレイトする者。(ペネトレイトはディフェンスを突破するアクションの総称)
湘北の「Penetrator」は当然リョータ。

「ベース!Bebop」ここでのベースは基盤となる床を意味し、Bebopは叩けという意味。Bop(叩くの意味)深津が床をバシッと叩くシーンや、リョータが最後の沢北との対峙した時に床を叩くアクションをしていたがそれを意味する。

「ゲット triple」=「3P(スリーポイント)」三井寿

「ワンラブ」=「片思い」、「marcy」=「慈悲」
リョータの彩子さんに対する片思い、彩子さんがリョータの手に「No.1ガード」と励ますシーンを連想。

「Buzz up ビート!」「ブザービート」
ブザービートとは試合終了直前に放たれたシュートが終了のブザーが鳴った後に得点として入ることを意味し、桜木の最後の得点を意味している。

「Heat check!」Heatは熱という意味だが、沖縄の熱砂や炎の男ミッチー、湘北の熱い闘志を表現。

「Vasco da Gama ビート」バスコ・ダ・ガマはポルトガルの航海者・探検者である歴史上の人物。
先に出た「旅路」とリンクしており、10-FEETさんの遊び心が詰まっている。

脳内extra pass クーアザドンイハビ

Pass code a “Penetrator”
Wanna buzz up ビート!
Just wanna buzz up ビート!
脳内更地にextra pass
クーアザドンイハビ

「脳内更地にextra pass」
更地とは、建物が何もない土地の意味だが、ここでいう脳内更地は「無意識」
そして続く「extra pass」は特別なパス・極上のパスという意味
二つのシーンが思い浮かぶ。

一つは流川から桜木への最後のパス。
歌詞の流れ的に「buzz up ビート」ブザービートを引き出した流川のパスがしっくりくる。


もう一つのパスを説明する前に最後の「クーアザドンイハビ」は逆から読むと「ビハインドザアーク」となり、これはバスケ用語で3Pラインよりも後ろからシュートを打つことを意味する。
この逆さ読みも、Pass codeに繋がってると思うと非常におもしろい。

もう一つは歌詞と同じように無意識な極上のパスから3Pに繋がる流れだと、
残り49秒で三井が決めた3P+1のシュートを思い浮かべる。
あの時、リョータだけが三井が走っているのを感じ取りノールックパスで三井にボールを渡した。

体が勝手に三井に無意識のうちにパスを出した感じがとても震えるシーン。
劇場版でもリョータの目線に注目してほしい激熱のワンシーンではないでしょうか。
「extra pass」は他にもたくさんありますが、この二つが特に印象に残る。

ドリブルこそチビの生きる道なんだよ‼

第ゼロ感はエンディング主題歌として使われていますが、映画の途中でも流れます。
ゲーム終盤、再度リョータを襲った沢北&深津のゾーンプレス。
会場に着いたか母カオルの「いけっ…いけっ」彩子さんの「いけ‼リョータ‼」と共に流れる第ゼロ感。
映画館の誰もが、「行け‼リョータ‼」と心の中で叫んだのではないだろうか。

最高の名シーンは、最高の曲と共に。

10-FEETさんのインタビューを聞いて

こーちゃん

曲の製作は、なんと2年!熱量が半端なく伝わってきます!

また、インタビューでは「映画の情報は公開まで出さないってことを早い段階から聞いていたので、歌詞の内容は具体的に言い過ぎず、かつ作品にも寄り添っている言葉選びというのを一番大事にしました。」と語っていましたが、一つ一つ丁寧に考察していくと、10-FEETさんの言葉選びが突き刺さるほど染みて、ほんとに感動です。

余談ですが、10-FEETさんがMV(ミュージックビデオ)で、履いてるのは、JORDAN1、JORDAN5、ASICSのバッシュです。湘北でいうところの、桜木、流川、三井になります。凝った演出だと思いました。所々に足元が映るカットがあるのでチェックしてみください。
湘北メンバーのバッシュについてる記事もあるのであわせて読んでください。

まとめ

改めて、歌詞を一つ一つかみ砕いてみると、この曲と映画にかける思いが詰まってると感じました。歌詞を聞くだけで、映画のワンシーンが思い浮かぶようなとてもステキでかっこいい曲だと心の底から感じました。
自分自身も、この記事を書きながらまた映画館に足を運びたくなりました。
この記事を読んで、映画を見たくなったり第ゼロ感を聞きたくなってくれたら幸いです。
ありがとうございました。

※10FEET=305cm この高さがリングの高さが一緒って知った時、震えました。

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